7/27 日帰り東京散歩 5 三井記念美術館 [歩く]
今回の目的の一つ、平城遷都1300年記念 特別展奈良の古寺と仏像 〜會津八一のうたによせてです。
この処、奈良にはまっているnmzkですが、今回の企画は故郷の歌人、書家である會津八一の詠んだうたにのせて奈良の仏教文化を紹介する物です
會津八一は1881年8月1日に新潟市に生まれ、中学生のころより『万葉集』や良寛の歌に親しみ、新潟尋常中学校(現新潟県立新潟高等学校)を経て、東京専門学校(早稲田大学の前身校)に入学し、1906年早稲田大学英文科卒業。 卒業後は、私立有恒学舎(現:新潟県立有恒高等学校)の教員となって新潟に戻り、多くの俳句・俳論を残した。
1908年(27歳)、最初の奈良旅行で、奈良の仏教美術へ関心を持ち、またこの旅行が俳句から短歌へと移るきっかけともなった。
仏像は本来お寺で拝観する方良いのですが、重要文化財や国宝級になりますと、私たちがいつでも気軽にお寺で、と言うわけにもいきませんので、こういう機会は貴重です
この美術館では照明を抑えて、良い雰囲気でした
西大寺|塔本四仏像
四像は寸法、構造、技法など共通点が多く、元来1セットの像として造られたとみられます。
[左上] 塔本四仏像(釈迦如来)
形 態 : 木心乾漆造/漆箔
像 高 : 70.8cm
[右上] 作品名 : 塔本四仏像(阿弥陀如来)
形 態 : 木心乾漆造/漆箔
像 高 : 75.3cm
[左下] 作品名 : 塔本四仏像(阿閦如来)
形 態 : 木心乾漆造/漆箔
像 高 : 73.2cm
[右下] 作品名 : 塔本四仏像(宝生如来)形 態 : 木心乾漆造/漆箔
像 高 : 75.0cm
四像が一堂に会するのは約20年ぶりだそうです
東大寺|五劫思惟阿弥陀如来坐像
伸び放題になったパンチパーマのような頭髪(螺髪=らほつ)が特徴。
落語の寿限無でお馴染みの「五劫の擦り切れ」ですが、この像は阿弥陀如来の前身である法蔵菩薩が、「五劫」すなわち何億年もの長い間、髪の伸びるのも構わず修行に没頭していた時の姿を表しています。
ヒノキの一木造。記録によれば、鎌倉時代、源平合戦の兵火で荒廃した東大寺の復興に力を尽くした高僧、俊乗坊重源が中国・宋から請来したものと云われています。
形 態 : 木造漆箔(檜材) 像 高 : 106.0cm
唐招提寺|如来形立像
頭部、両手、両足先を失った姿が、ギリシャやローマの遺跡から発見されたトルソーを想起させることから、「唐招提寺のトルソー」と呼ばれ、親しまれてきました。
會津八一は早稲田大学在学中の恩師でギリシャ生まれのラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の影響を受けて、古代西洋美術、古代ギリシャに強い憧れを抱いていた。この像は八一のそうした思いをさらに高ぶらせたかもしれない。カヤ材の一木造。整った衣文の表現から、平安時代前期の像と推定され、その姿から当初は薬師如来像か地蔵菩薩像だったとみられる。
形 態 : 木造(榧材)像 高 : 154.0cm
仏像、和歌、書など、nmzkの関心は益々高まって来ます
続きます。
知らない仏様ばかりです。 御紹介ありがとうございます。
阿弥陀如来坐像は何となくユーモラスな。
お地蔵様の様な親しみ深さを感じてしまうのは、nmzkさん解説の五劫の擦り切れを思い浮かべてしまうためかな・・・。
唐招提寺のトルソーは、魅力的なお姿で肉感的。
一部を失いながらなお衆生を救って下さるお姿でしょうか。
by REI (2010-08-02 20:33)
>REIさん
今回の仏像は私も初めてお目にかかりました(^_^;)
仏師の歴史はあまり知られておりませんが中々面白く、これから少しずつ調べてみたいと思います。
学校では学べない、面白い(?)技術者集団の世界が有るのですね(*^^)v
by nmzk (2010-08-02 21:46)
八月一日に生まれたから、八一なんでしょうね(^_^;;
とても、きれいな、すんなりとした趣のある書体で素敵です。
新潟は良寛さんといい、魅力的な字を書く方が多いのかな。
唐招提寺の如来形立像はセクシーな感じがします。
中性的なセクシーさというのが、あるんだなぁ…。
なんか不思議です。
by ふくふく (2010-08-03 15:17)
> ふくふくさん
名前はそのようです(^_^;)
魅力的な書ですね♬
私を含めてけっして多くはないと思います(-。-;)
女性に宗教的な救いのイメージを抱くと、“中性的なセクシーさ”になるのでしょうか・・・?
by nmzk (2010-08-03 21:45)
今晩は!
八月一日生まれだから・・・八一と読むは感激しました(*^_^*)。
何故って?
satchinの父は八月十四日生まれで八十四(やそし)と読みます。
特別偉い人ではありませんが平成4年に文部大臣賞を貰っています。
一応・・・自慢の大好きな父です\(^o^)/。
仏像は何故みんな優しい温かい顔しているのでしょう。
なんか安心しますよね。
by satchin (2010-08-03 22:42)
> satchinさん
今晩は(^O^)/
そうでしたか\(^O^)/
名前の付け方は色々な考え方が有るようですが、落語の寿限無のように親は子供の幸せを一生懸命考えて付けてくれたのですから、子供はそれに応えて幸せになることが一番の親孝行ですね♬
仏像を彫る仏師の歴史を少しずつ調べていますが、奈良時代頃から仏像や絵画、音楽、踊り、説教などを通じて庶民に解りやすく仏教を広める活動が始まったようです(*^^)v
by nmzk (2010-08-04 00:14)